
ようこそ、羽黒の玄関へ
羽黒町を訪れる多くの人が羽黒街道を利用することから、入口にある広瀬地区は“羽黒の玄関”のような存在というイメージを多くの住民が持っています。今まで私たちが見てきた景色や体験してきた行事など、当たり前にあったものを大切にしながらも、変化し続ける時代の中で広瀬地区に住むさまざまな立場の住民の声に耳を傾け、地域づくりに活かしていくことでその魅力を次の時代につなげていきたいと思います。
地域ビジョンの
目的
広瀬地区は鶴岡の市街地に近接し、自然豊かなまちです。
近年は、少子高齢化や過疎化などの社会問題や自然災害への備えの重要性を身近に感じられるようになってきました。また、住民の生活環境や価値観が多様化してきたことで、自治振興会の事業や集落行事への考え方も変化しています。
これからも安心して生活できる広瀬地区であるために、住民みんなで地域づくりを行う必要があります。
地域ビジョンの
役割
話し合いの中で、地元への思いや10年先も自分らしく生きるには何が必要かを探り、その課題を明確にします。そして解決に向けたアイデアを出し合います。
ビジョンの完成が目的ではなく、計画を実行し、評価と改善を行うことで広瀬地区をよりよくしていく仕組みへつなげていきます。
地域ビジョンの
取組
各年代で「住みたいところがどんなところか」について話し合ったほか、集落区長は「広瀬地区の自慢できるところ」について、振興会(防災部・総務地域部・生涯学習体育部)は、部会ごと「今後必要なこと」について話し合いました。延べ70人近くの住民が10年後に向けた話し合いに参加しました。
地域ビジョン策定の経緯
不平不満をあまり耳にしない広瀬地域ですが、10年前と比べ人口は445人14%の減、0~12才の子供の数は表を見てお分かりの通り確実に減っており、少子高齢化が進んでいます。更に、コロナ禍を経て住民同士のつながりも希薄になってきたと感じています。
そのため、鶴岡市で進めている地域ビジョン策定ののためのアドバイザー制度を活用し、まず地域ビジョンについての理解を深め、策定の意義を考えてもらうこととしました。

4つの将来像と実現に向けた基本計画
1.歴史と自然と人の輪が広がるまち
広瀬地区には松ヶ岡開墾場のように歴史を感じられるところがたくさんあり、豊かな自然があります。そうした歴史と自然は広瀬地区の大きな財産です。身近にある自然と歴史に新たな魅力を発見し共生を大切に、温かな人とのつながりと暮らしを実現していきます。
2.地域の良さを発信しみんなのやりたいを応援するまち
活動センターを拠点に地域の情報発信につとめ、わかりやすく親しみやすい地区にしていきます。みんなの挑戦を応援し、住民同士の交流の活発化を目指します。活動センターをみんなの居場所、頼れる存在にしながら、“よりどころ”としての機能を高めていきます。
3.みんなで声がけ助け合い安心安全を作るまち
防災・防犯の主役は住民同士のつながりです。身近なイメージをふくらませ、実際の訓練を重ねることで、効果的な防災防犯になります。従来の自治防災組織の活動を点検し避難場所となる施設を整備するとともに、住民への周知をすすめることで、安心確保につなげていきます。
4.”住んでみたい””住んでよかった”がここにあるまち
上記の3つの将来像を基本として、さまざまな立場や価値観を尊重しつつ、住民同士が幸せに暮らしていくために同じ視点に立てる指標が必要だと考えました。“住んでみたいか”や“住んでよかったか”という問いです。そのことを問いながら、今後新しいことに挑戦していきます!
地区の概要(広瀬地区ってこんなところ)
私たちが住む鶴岡市羽黒町広瀬地区は、旧鶴岡市の東に位置し、一級河川の赤川を挟んで接しており、標高15~60m程度の主に平野部で、田んぼや果樹園が広がっている田園地帯です。そのため、稲作や果樹などの農業が盛んにおこなわれていますが、実際には一次産業従事者よりも三次産業従事者の方が多くなっています。産業に関しては、竹の露酒造会社や株式会社ブルボン鶴岡工場、そして令和2年に新しくできたワイナリー ピノ・コッリーナなどがあります。
人口は、令和6年1月末現在2,731人。924世帯。高齢化率は34.5%となっています。新しい住宅団地ができたことで、一時的に人口が増えた時期もありましたが、人口は減ってきています。一方、世帯数は少しづつ増えており核家族化がすすんでいます。
名勝・旧跡としては、鶴岡市に3つの日本遺産がありますが、広瀬地域にはその一つ「サムライゆかりのシルク」の松ヶ岡開墾場があり多くの人が訪れています。また、703年創建の貴舩神社も森の中に鎮座しています。
また、広瀬地域は市街地に近く、日帰り入浴施設の「ゆぽか」や商業施設などもあり便利で、比較的平坦な地形のため災害も少なく、住民の方も温厚なためか、不平不満をあまり耳にしません。そんな穏やかな地域だと思います。

広瀬地区について

人口は2,731人

70歳以上が約26.1% 15歳未満が約11.5%

22の集落があります
